おしゃれなライティング 照明計画のためのポイントを抑える

家のデザインを作るうえでとても大切な要素
ライティング
今日はそんなライティング。照明計画について、照明のことはまだ全く知らないよというような方にも向けて、種類やポイントの話をまとめてみました。

照明の種類

シーリングライト

天井に取り付ける照明器具。アパートやマンションなどで最も採用率が高かったものですが、近年LED照明の普及により新築での採用が減少傾向にあります。賃貸などの場合、多くの物件で「引っ掛けシーリング」が取り付けられているため、もっぱらこのシーリングライトか、ペンダントライトの選択肢になります。
照明本体の形状によりますが、基本的に天井面よりも飛び出した部分が発光します。そのため、天井そのものも照らす効果があり、他の照明器具よりも数値以上に明るく感じるとされています。

ペンダントライト

天井から吊り下がる照明器具。

「昔実家にあった」という思い出のヒモを引っ張ってカチンカチンと電気を消す商品もペンダントライト。呼び方ひとつで随分おしゃれに見えるものです。照明器具各種の中で最も照明器具本体そのもののデザイン選びに苦戦するこの照明。デザイナーズ照明として有名なルイス・ポールセンやレ・クリントのような照明も多くはこのペンダントライト。照明器具をインテリアとして扱う上で切っても切れないアイテムと言えるでしょう。
このペンダントライトのマイフェイバリットを見つけるべくインターネットの海を毎晩潜るお客様もしばしば。

ダウンライト

天井に埋め込む照明器具。

基本的に種類はそう多くはありません。正確にはほんの少し角度が変えられるものや、スピーカーを内蔵しているもの。丸いものや四角いもの。白や黒などありますが、そういった小さな違いです。今新築の建物では採用率が圧倒的に高く
①流通量が多いため単価がとても安い
②天井から飛び出すものがなくなり圧迫感が減る
③どのメーカーのものもほぼ規格寸法で作られているため、先々交換に苦労しない

といった多くのメリットがあるのが、このダウンライト。メインの照明としてこの照明を選択するお客様が、エッグ住まいる工房でも最も多いです。
また、余談ではありますが、ダウンライトは天井に穴を空ける工事になりますので、将来リフォームをするときにちょっと役に立ってくれたりする場合もあります。
詳しくはこちら

ブラケットライト

壁に取り付ける照明器具。

メインの照明というよりは補助、あるいはインテリアとしての意味合いが強い照明。ただし、一部例外的にこのブラケットライトを推奨する部屋があります。それが、階段室。
昨今スッキリとしたデザインが好まれる傾向にあり、結果前述のダウンライトを選ばれることが最も多いわけですが、階段室にもこのダウンライトを設置した場合、設置位置によって
①影になるため明るさの心配がある
②交換の際天井が高過ぎて高所作業の余分な費用がかかる

というデメリットを受けてしまう場合があります。そのため手の届く位置であるこのブラケットライトを採用することで、明るさとメンテナンス性の両立が図れるというわけです。

スポットライト

照らす場所を自分で調整可能な照明器具。

スポットライトそのものはお住まい以外の場所でもよく耳にする単語なためあまり説明は不要かもしれません。イメージの通りピンポイントで照らしたい場所を照らす照明です。お住まいの中でこのスポットライトの出番は多く、ダイニングを照らすために付けたり、吹き抜けの空間に向けて照らしたり、飾っているものを照らしたりと多岐にわたります。

間接照明(コーブ照明・コーニス照明)

照明器具そのものではなく、壁や天井を照らして跳ね返る光で明るさを採る照明器具。

間接照明にも大きく2種類の物があり、天井を照らすものをコーブ照明。壁を照らすものをコーニス照明と呼びます。これはただの豆知識。
間接照明単体ではそれほど強い照度は期待できないため、間接照明のみでライティング計画を組み立てるケースはあまりありません。その他の照明と組み合わせて明るさを確保します。明るさと雰囲気のためにLDK全体に間接照明を採用したり、テレビ回りや玄関などアクセントとして採用したり、使い方も様々。

まずは好みのLDKの写真を集める

ライティングを好きなデザインにしていくためにまず大切なことは、「好きな部屋のデザインを見つけること」です。これはライティング以外のことにも言えることですが、おしゃれなインテリアを目指す方の中で、半数ぐらいの方が先に「おしゃれな照明器具」や「おしゃれな家具」をネットで探しに行ってしまいます。これは本当にオススメしません。

皆さんもきっと靴を買うとき、アクセサリーを買うときにどんな服と合うだろうかと考えながら選んでいることかと思います。「このピアスめっちゃ可愛いけど自分のファッションには合わないな」と気付いて買うのをためらった経験あるのではないでしょうか。
家具や照明器具だけ先に探しに行くのはそれと全く同じです。

ただし、「気に入った靴を買ったからそれに合う服をコーディネートしよう!」

と、そっちから決めること自体はもちろんアリ。それは気に入った家具や照明器具に合わせて床やキッチン、壁のデザインを決めていくというデザインの仕方になります。

気に入った内装に合わせて、合う照明器具から選んでいく

好みのLDKが見つかったら、そのデザインをベースにして決めていきます。とはいえもちろんそのベースから100%逸れないようにしなければいけないわけではありません。

「写真の中ではペンダントライトは使われていないけど、ペンダントライト自体はとても好きなので採用したい。」

そんなケースは珍しくありません。その場合はそれに合わせて「この内装に合うペンダントライトは何か?」という枠の中から決めていくのがいいわけです。ここでやみくもにペンダントライトを探すと、また「単体で見ればおしゃれだけどインテリアに合っていない」という照明が選ばれちゃうことがあります。

照明の種類と特徴を知って、バランスよくライティング計画を立てる

いかがでしたでしょうか。照明器具は本当にたくさんの種類があり、その膨大な商品から選んでいこうとすると途方もない作業になります。しかし、特に何もリクエストをしていない場合、ハウスメーカーによっては無条件でダウンライトが並べられて、ペンダントライトを付けれる用の引っ掛けシーリングだけついていたりするライティング計画になる場合があります。
住み始めてからふと照明に照らされた部屋を見て、少し鼻が高くなるようなデザインになっているとよりお住まいへの愛着もきっと湧きますので、是非ライティング計画は相談するようにしてください。

この記事を書いた人

竹澤 貫
竹澤 貫
エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当
大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。
パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。