失敗しない家具・インテリアの選び方

SNSが僕たちの生活と切っても切れない関係になった今。instagramやXでおしゃれな部屋を見かけたことがある方はたくさんいるのではないでしょうか。「こんな部屋いいなあ」と憧れた方もいるのではないでしょうか。
今日は自分で家具を選ぶ時に気を付けるポイントについてまとめました。これから新築される皆さんは、設計士やインテリアコーディネーターに相談してみるのが一番ではありますが、そうでない方に向けて、いくつかポイントに分けて解説していこうと思います。

―目次―

インテリア・家具の話

まず大前提として家の大きさ、部屋の大きさは既に決まっているていでお話しておりますのでご承知おき頂くとしまして。
「インテリア」というのは大きく2つの大切な要素があって、使うユーザーによってそれぞれ2要素のウェイトがバラバラです。1つが機能性。皆さんが小学校の頃使ったかもしれない学習デスクなどは最たる例。機能性に超特化型。そしてもう1つが意匠性。つまりデザインの話になります。

◆機能性が高いって?◆
・使いやすい ・掃除がしやすい ・安い ・容量が大きい ・メンテナンスがしやすい など

◆意匠性が高いって?◆
・センスがいい ・セオリーにのっとっている

今日ここで皆さんとお話をしたいのは、この中の「意匠性が高い」そして「セオリーにのっとっている」部分についてです。若干複雑になってきたので少したとえ話をしましょう。

どんな服を着るのか

サイズが合っていないダボついているスーツを着ている男性を見て、今多くの人は「おしゃれじゃない」と答えるのではないでしょうか。それは、現代においてスーツはスッキリすらりと着るのが「セオリー」だからです。

しかし、このダボついたスーツが「おしゃれ」とされる場合があります
それが、
①ダボついたスーツこそが「おしゃれ」であり、「セオリー」だった80年代の時
②ダボついたスーツが「ファッション」であると主張するデザイナーの「センス」が認められた時
です。

80

 
「セオリー」というのは時代や、流行や、地域文化にあわせて変わるものです。しかし、「センス」というのが全く目に見えないナニカなことに対し、「セオリー」というのは目に見えており、ルールが明確です。

「私はセンスがないから」

と、インテリアの話をするときに諦めてしまう方がおられますが、センスがある方というのは本当に稀であり、本当に凄い存在だと僕は考えています。今日ここではセンスの話はしません。僕がするのはあくまで覚えればわかる「セオリー」の話です。これは衣服に限らず、家具・インテリアにも同じことが言えますので。

大きすぎる家具・小さすぎる家具

前置きが長くなりましたが、ここまででお話した通り以降はセオリーを皆さんにお伝えしていこうと思います。
まずは家具の大きさや配置について。
先に重要になるポイントだけまとめて並べていきます。

必要な寸法

人が通るのにストレスのない幅60cm~
人が物を持ちながら通れる幅75cm~
ダイニングチェアを無理なく引ける幅80cm~
ソファ座面からテレビまでの距離1m30cm~

これはリビングの中で家具をレイアウトするときとても大切な寸法です。多くの場合、「通れてる」という理由で、50cmですき間を作ったり、逆に80cmぐらい空いてたりすることが多いやつなわけですが。これがあんまりよくないです。
服と同じ、空間に合わせて適切なサイズで家具を置き、適切な余白をつくるのが理想です。部屋の中で余白の広さが揃っているととても整って見えます。

色を合わせる

抜け感!差し色!みたいなやつは例によって「センス」のカテゴリなので今回は省きます。まず大原則は「色を出来るだけ減らすこと」

床の色は既に変えられないものとして、その床の色を基準に家具を選びましょう。とはいえ全く同じ色を探すのはとても難しいので、「よく似てるからええかな」で大丈夫です。基本は最大3色まで。壁のしろ。床の色。+1色です。
いやいや生活してたら小物とかで色増えるがな… ということはもちろん重々承知。生活してたら増えてしまうから、大きな面積を占める部分の色を減らしておくことで雑多な印象がなくなるわけです。
皆さんの家のダイニングテーブルは果たして何色でしょう?

素材を揃える

さてここでクイズです。

Q.今皆さんの家の床の木目は何という木の木目でしょう?

本物の木じゃなくてOKです。木目が「何の木を模して作った木目なのか」です。インテリアのセオリーとしては、床がパインなら机もパイン。オークならオーク。そこを揃えるとめちゃくちゃわかりやすくお部屋の中でインテリアが浮かず、綺麗に見えます。色もそろえやすいですしね。
そして、これは木に限らず、机の脚がアイアンなら、ソファの足もアイアンで揃える。ダイニングテーブルがガラスなら照明をガラスにする。なども有効です。

隠せる場所・魅せる場所

出来るだけスッキリさせて見せたくない人
集めているコレクション、写真、お土産などの小物を飾りたい人
これは人によってまちまちです。そのため、ご覧になられている皆さんそれぞれ、ここまでで上げたセオリーを元に収納家具を探しておいてみるのがいいのではないかな?と思うところです。

◆スッキリ隠したい派◆
キャビネットなどの置き家具で収納量を増やしてみましょうか。デザインがバラバラなキャビネットを複数置くのはもう全然ダメなので気を付けて頂いて…。もし1個で足りないなぁ なら同じものを複数設置しましょうね。

※上で挙げてた写真のリビングに置くなら?でパパっと検索してきました。
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アイアンの足は統一感があってとてもいいですね。扉色も床色に近そう◎

◆飾って魅せたい派◆
オープンラックやラダーラックという商品を使うことで可愛く飾れるようになるのでとてもオススメ。ただし、飾る系のラックは高さが出る場合が多いため、その分部屋が狭く感じたり、圧迫感が出たりするので出来るだけ設置イメージを固めてから買うようにしてください。

※こちらはあえて良くない例としてもってきました
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上記同様アイアンは可愛くおしゃれになりますが、板の色が床色と合っていません✖

家具・インテリアを選ぶこと

いかがでしたでしょうか。今日これをご覧の皆さんの中には「家具やインテリアを見るのが好き」という方もきっといらっしゃるのではないでしょうか。家具・インテリアというのは単体のアイテムで見るとおしゃれで可愛いものがたくさんあり、また写真で見るものの多くはセオリーに則って並べられ、写真に納まっています。そのためめっちゃおしゃれに見えます。
皆さんももし今後家具を選ぶ際には、「その家具単体」のおしゃれさだけで選ぶのでなく、「自分の家に合うか」ということを基準に選ぶと、置いた時に感動できるかもしれません。

この記事を書いた人

竹澤 貫
竹澤 貫
エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当
大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。
パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。