「耐震」ってなんなのか。気付かせてくれる地震だった。
この記事を書いた人
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エッグ住まいる工房 工事・施工管理担当
音楽や美術などの芸術が好きで単身日本に留学し、建築の道を志したソウル出身の現場監督。二級建築施工管理技士補を持ち、自分自身が自宅をリノベーションした経験の中で悔いが残ったことから、お客様が同じ思いをしないようにと自らの経験なども記事内で語る。
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みなさんこんにちは
少しご無沙汰となってしまいました
一段落…というほど片付いてもいないので僕たちは未だてんやわんや
地震で家具などが倒れてしまった皆さんは
一段落ついた頃合いでしょうか
まずは被災されてお怪我をされた方
オーナー様には幸いおりませんでしたが
この場を借りてお見舞い申し上げます
そして家に大小様々な傷を負った皆様
一日でも早い復旧を心から願っています
僕たちにその復旧を依頼してくださった皆様も
できるだけ早い対応を目指しておりますので
どうぞよろしくお願いいたします…
「地震は必ず来ます」
「そう思って家は建てなきゃダメです」
営業として仕事をしている僕は
家づくりを考え始めたばかりです と
そういうお客様とお話する機会がとても多くあります
その中で「耐震」というキーワードについて語るときに
必ず言うのはそのフレーズ
でも、それが本当に100%皆さんに伝わってるかというと
きっとそうでもないのが現実なんやろうなと思ってるのが本音
昨日初めてお会いしたお客様がこんな話をしてくれました
「大手メーカーの展示場に行けば
『耐震は絶対するべき。安心できる家にしましょう』と言われ
工務店に行くと
『阪神大震災以降は法的にしっかりした家を建てなきゃ行けなくなったから
耐震等級なんてそんなに意味のあるものじゃない。今建ってる新築はどれも頑丈です』と言われ
もうどっちやねんと。。そう思ってたんですよ」
実際多分みんなそんなもんやと思います
だってその説明をしてくる人はどっちも『家づくりのプロ』ですもん
上に書いたプロ2人の言葉
どっちが嘘ついてるの?と思うかもしれませんけど
どっちも嘘はついてません(だから厄介なんですけどね)
【阪神大震災のような震度6強~7の地震に耐えられる建物】
これが今の建築基準法という法律上の定めです
つまりこれよりも弱い建物は建てられない ということです
が
【耐えられる】ってのは
【倒壊しない・全壊じゃない】ってことなんですよ
【半壊】という基準はあくまで「直せば住めるレベル」のことを本来はさします
でもその実情は
直すのに膨大な費用がかかるケース
直りはしたものの歪みを直しきれず次の地震が不安になるケース
こうした問題を常に抱えています
何度でも僕は皆さんにお伝えします
「耐震等級3取れば安心と思ったら大間違い」なんです
僕たちはできるだけ地震に強い家を建てるために
日々試行錯誤をしています
そんな僕たちでさえ、耐震等級3は絶対の安心を保証するものじゃないと思ってます
「実際の地震で考えればウチは耐震2相当ですけど十分強くしてありますよ」
「基準が厳しくなってるので等級1で十分すぎる強さなんです」
どうか気付いてください
どれもあくまで「倒壊しない」基準の話です
予算が限られているなら、安い耐震等級3の家を建ててくれる会社もあります
お洒落な家 担当営業マンが話しやすい 知人に紹介されたから
きっと皆さんいろいろな理由で家を建てる会社は選ぶことかと思います
やりたかったこと。夢をかなえる家づくり
でも、だからこそ一度立ち止まって根本的なことを思い出してください
漠然と「地震に強い家にしたい」じゃダメなんです
自分たちが建てる家がどれだけ強い家なのか
もう一度深く考えてみてください
どうか お願いします