耐震等級1・2・3
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エッグ住まいる工房 工事・施工管理担当
音楽や美術などの芸術が好きで単身日本に留学し、建築の道を志したソウル出身の現場監督。二級建築施工管理技士補を持ち、自分自身が自宅をリノベーションした経験の中で悔いが残ったことから、お客様が同じ思いをしないようにと自らの経験なども記事内で語る。
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みなさんこんばんは
エッグ住まいる工房 竹澤貫 です
さて、一昨日予告しながらも昨晩書く時間を取れず…
楽しみにしていて下さった皆様大変失礼いたしました
というわけで遅ればせながら予告のテーマで今日はブログ
■■■■耐震等級
【耐震】というキーワードについてまずは大前提のお話
現在【耐震】については、建築基準法という法律をもとに
「最低でもこの強さの建物にしていてくださいね」
そういう最低ラインが設けられています
その強さは『震度6強・7でも倒壊しない強さ』
それが最低ライン
そしてそこから派生するのが耐震等級という数字
耐震等級1=建築基準法=震度6強・7で倒壊しない建物
耐震等級2=等級1の1.25倍の強さの建物
耐震等級3=等級1の1.5倍の強さの建物
ここまでは先日のブログと同じ情報
さて、ここからは僕が大手メーカーにいた頃に
お話ししてたデータをご紹介
地震の強さを測る数字として使われる単位
震度・マグニチュード等みなさんがご存知の単位の他に
ガル という単位があります
これは「応答加速度」というもので
平たく言うと地震の衝撃の強さを表す単位
さて、、、では先ほどの耐震等級の話に戻りましょう
今のこのガルという表現で耐震等級を表すと
耐震等級1=400ガルに耐えられる建物
耐震等級2=500ガルに耐えられる建物
耐震等級3=600ガルに耐えられる建物
およそそのような計算となるそうです
なるほどと
じゃあその400ガルとか600ガルってどれぐらいの地震なの?と
実際の地震を元に表現してみましょう
阪神淡路大震災
818ガル
東日本大震災
2933ガル
当時メーカーに勤めていてこれを聞いた時は衝撃を受けたものです
もちろんこの数字はあくまでその地震における
「最大の応答加速度」
実際には長く揺れたり余震が起こったり等は考慮されていません
「え?じゃあ阪神大震災レベルの地震がきたら
耐震等級3の家でも倒壊するの???」
そのように見えますが、決してそういうわけではありません
今話したように、ドン!と大きな衝撃が一度来るだけでも
このガルという数字は大きく表示されます
ですが、この818ガル等の大きな地震が長く続くと
耐震等級3でも耐えられない可能性がある ということです
このガルのお話しをしてみなさんに伝えたい事は
「耐震等級3を取れば最高に強い」
決してそういう訳じゃないということ
一見すると
「耐震等級1でも震度6強とか大丈夫って言われてるならそれでいいじゃん」
そう見えますが
耐震等級は3は必ず取っておきたいレベルの性能ではないでしょうか
今日は前回からより少し掘り下げて
地震と耐震等級についてご紹介させて頂きました
少しでも地震に対して強い建物が増えますようにと
そう心から願っています