そとん壁が持つ大きな魅力。メンテナンスにお金がかからない?

「自然素材の住まいづくり」というのは、ずっと一定数の注目を浴び続けているキーワードで、その理由はお客様によって様々です。
ある人は「木の優しい雰囲気を取り入れたくて」といい
ある人は「本物の素材感やデザインで家を建てたくて」といい
そしてまたある人は「アレルギーがあって健康のために」と言いました。
自然素材の家というのは、床や壁、断熱材や設備など、家の材料に工業製品ではない自然由来の素材を使う家の事を指すわけですが、その選択肢の一つに「そとん壁」という外壁材があり、コアなファンの方々から注目を集めています。今回は、そとん壁の特徴やメンテナンス性、そして他の外壁材とのコスト比較を通じて、その魅力を詳しく解説します。
1.そとん壁ってなに?
そとん壁とは、火山灰を主成分とする左官仕上げの外壁材です。
主に鹿児島県のシラス台地で採れるシラスを原料とし、高い耐久性と自然な風合いを兼ね備えています。一般的によく使われる外壁材であるサイディングやモルタルとは異なり、そとん壁は塗り仕上げの外壁材。継ぎ目がなく、美しい質感を長期間維持できます。
そして、シラスは微細な多孔質構造を持つため、優れた調湿性と防カビ性を発揮します。これにより、外壁の劣化を抑え、建物全体の寿命を延ばす効果も期待できます。
2.そとん壁の優れたメンテナンス性能を解説
そとん壁がお客様に選ばれる最大の理由は、その高い耐久性とメンテナンス性です。ここでそのメンテナンス性について解説していきます。
▶汚れがつきにくい自己洗浄機能
そとん壁の表面は親水性が高く、雨が降るたびに汚れが自然に洗い流されるため、通常の外壁のように頻繁な洗浄が不要です。
▶経年劣化が目立ちにくい
塗膜によるコーティングを施さないため、経年による色褪せや剥がれが発生しにくいのが特徴です。モルタルやサイディングは塗装の劣化が避けられませんが、そとん壁は塗り替えの必要がほとんどありません。
▶クラックが目立ちにくく、補修が簡単
一般的な塗り壁と比べ、クラックが発生しても、部分補修がしやすく、大掛かりな工事をする必要がありません。
3.メンテナンス費用について
外壁材を選ぶ際、初期費用だけでなく長期的なメンテナンスコストも考慮することが重要です。以下に、代表的な外壁材との比較を示します。
外壁材 | 初期費用 (例:30坪の家) | メンテナンス頻度 | 30年間のメンテナンス費用 |
---|---|---|---|
サイディング(窯業系) | 約200万円 | 10~15年ごとに塗装 | 約300万円 |
モルタル | 約300万円 | 10~15年ごとに塗装 | 約100万円 |
そとん壁 | 約400万円 | ほぼ不要(汚れが気になれば水洗い) | ほぼゼロ |
このように、そとん壁は初期費用こそ高めですが、長期的に見ると塗装の塗り替えが不要なため、結果的にコストパフォーマンスが非常に良いことが分かります。
また、実際の施工事例では、築20年以上経過してもほとんどメンテナンスを行わずに美しい状態を保っているケースが多数見られています。これにより、長期間にわたってメンテナンスの手間とコストを大幅に削減できるのです。
4.そとん壁のメンテナンスについてまとめ
そとん壁は、
- 自然素材ならではの美しさと高い耐久性
- 雨によるセルフクリーニング機能
- 塗り替え不要で長期的なメンテナンスコストが抑えられる という特徴を持つ
非常に優れた外壁材です。
初期投資はやや高めですが、長期的に見るとメンテナンス費用を大幅に削減できるため、コストパフォーマンスの良さが際立ちます。自然素材の住まいづくりを考えている方にとって、そとん壁は魅力的な選択肢の一つになるのではないでしょうか
そんなそとん壁のデザインバリエーションなどのお話をこちらでしていますので、是非一度ご覧になってみてください。
この記事を書いた人

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エッグ住まいる工房 取締役副社長/営業・広報担当
大手ハウスメーカー、中規模ビルダーの営業経験を経て、エッグ住まいる工房で「笑顔を作る住まいづくり」についてお客様に発信をし続けている。
パソコン・Web関係に強く、Instagramの公式アカウントでは毎週金曜日に失敗しない住宅計画についてライブ配信を行っている。
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