間取りを4つ作って提案する意味。ファーストプランでは数パターンの間取りを見て頂くようにしています。|茨木市 工務店 注文住宅 間取り

こんばんは 
自然素材の注文住宅を建てる茨木市の工務店、エッグ住まいる工房の長野です。

設計打合せの中断。計画停止。そして、再開。

先日4年前に設計打合せがほぼ終わっていたのですが急にご主人様の転勤のより一旦中止になったお施主様が帰ってこられました。ちょうど丸4年。改めて弊社でお願いしたいとのことで打合せを再開することとなりました。大変ありがたいお話です。
今日はそんなお施主様の住まいづくりについて、少し書いてみようと思います。

プラン(間取り)を作る

私たち建築系の人間は「プラン提案」という言葉をつい使ってしまいがちなのですが、この「プラン」というのは、主に間取りの事を指す場合が多いです。つまり間取り提案です。
中には新築に関わる計画全般を指している会社もあり、資金計画や仕様、内装や設備なども含まれる場合がありますが、多くの場合は間取りの事を指しています。

4年振りとなる計画を再開するにあたり、まずは以前までの打合せで決まっていたプランを改めて見返すことから始まりました。

敷地の条件に合わせて作る間取り

プランを作成する際まず最初に確認することは、敷地がどんな条件になっているかということです。
敷地の日当たりや風通し、どの方角からの視線を気にしなければならないか、どちらの眺望がよくなるか。建築目線で見ると、見なければならない部分が数多くあります。

さて今回の敷地は西側道路で借景が望め、南側はガレージで採光も抜群の街中でありながら最高のポテンシャル。
4年前は借景を優先し2階LDKのご要望でしたが、改めて検討し1階LDKにしたいとの事で新たにプラン提案することとなりました。

今回採用になりませんでしたが、2階リビングの家はお施主からも暮らし方や間取りのイメージが付かないと言われやすいので、ここに弊社の施工事例を載せておきます。よろしければご覧ください。
https://www.egg-jp.com/n_works_tag/two-living

複数のプランを作り、提案する。お施主様の選択の引出しを増やす

エッグ住まいる工房で私はお施主様にプランを提案するとき、概ね3、4プラン前後のプランを作成し、ご提案しています。※敷地条件やご要望によってプランの提案数は増減します。
この主な意図は、条件にあてはまるプランとして、お施主様に対し「こんなこともできますよ」という物を見て頂くためという意味合いが最も強くあります。
お施主様にとって多くの場合始めての経験になる住まいづくりですので、自由設計と説明を受けてもどんなことができるかが分かりません。
そのため、経験値のある建築士の目線で、こんなこともできますがいかがですか?という気付きのきっかけのためにお作りしています。

今回のお施主様もファーストプランとして4案。2回目の打合せでは5案。次回が3回目の打合せになります。現在は絶賛悩みながら提案プラン作成中です

プランヒヤリング。やりたいこと、叶えたい暮らしをお聞きする

プラン作成にあたってはまずヒアリングからスタートします。
まずやりたいことを思い思いに話してもらい、その後ヒアリングシートに基づき具体的な内容を聞いていきます。

大体2~3時間程度お聞きするのですがこの短時間で全てのご要望を聞き出すことは不可能です。また、お施主様自身の考えが纏まっていないことも多々あります。

敷地のポテンシャルは高ければ高いほど、あらゆる可能性があり提案するプランも数パターンに増えていきます。

Aさんにとっては100点満点のプランでもBさんにとっては50点かもしれません。
ヒアリングでは聞ききれない部分を複数のプラン提案で探っていく。私にとっても大事な作業となります。

このように、お施主様と一緒に悩みながらあらゆる可能性を提案し取捨選択を繰り返しながら納得できるプランを創ることが住まいづくりで一番重要なことだと思っています。

この記事を書いた人

長野 孝彦
長野 孝彦
エッグ住まいる工房 代表取締役社長/設計担当
現在エッグ住まいる工房で建てる新築のお住まい全ての設計を担当している建築士。建築業界に携わり30余年、累計300棟以上の住まいづくりに関わってきた。デザイン、機能性、メンテナンス性、そしてお施主様のリクエスト。それらをバランスよく取り入れて暮らし方を提案することを得意としている。