「大工の必須アイテム「カンナ」— 木材を美しく仕上げる伝統の道具」茨木市/自然素材/工務店/エッグ住まいる工房 

こんにちは。茨木市にある自然素材の注文住宅を建てる工務店、エッグ住まいる工房の鳥羽です。

木材を扱う大工さんにとって、なくてはならない道具の一つが「カンナ」です。カンナは、木の表面を削り、滑らかにするための手道具。木の質感を最大限に引き出し、美しい仕上がりにするために使われます。今回は、カンナの魅力と使い方、そしてその重要性についてご紹介します。

1. カンナの歴史と役割 カンナは、日本で古くから使用されてきた木工用の工具で、その歴史は何百年も前に遡ります。刃が木の表面を薄く削り取ることで、平らで滑らかな仕上がりを実現するため、家具の制作や建築の仕上げ作業に使われてきました。カンナで削った木の表面は、機械で仕上げたものとは異なり、木目が美しく引き立つのが特徴です。

2. カンナの使い方のコツ カンナを上手に使うためには、いくつかのコツがあります。まず、カンナの刃をきちんと研ぎ、鋭くしておくことが大切です。刃が鈍っていると、木が削れず、逆に傷をつけてしまうこともあります。

次に、削る方向にも注意が必要です。木目に沿って、一定の力を加えながらカンナを滑らせることで、均一な削りが可能になります。特に、初めてカンナを使う方は、無理に力を入れず、リズムよく作業することを心がけましょう。

3. 様々な種類のカンナ カンナには、用途に応じて様々な種類があります。一般的な「平カンナ」のほか、曲面を削るための「曲カンナ」や、細かい部分を仕上げる「面取りカンナ」などがあります。それぞれの特徴を理解し、適材適所で使い分けることで、作業の効率が大幅にアップします。

4. カンナが持つ魅力とは? カンナの最大の魅力は、木の温もりを感じながら作業できることです。薄く削った木のかけら(木屑)は、木の香りを漂わせ、作業中も癒されるひとときです。また、手で仕上げることで、自分の手がけた仕事が木に刻まれるという達成感も味わえます。

カンナを使った仕上げは、機械では再現できない独特の滑らかさと美しさを持っています。大工の伝統技術が詰まったこの道具を使いこなすことで、作品により高いクオリティと心を込めた仕上げを提供できるのです。

この記事を書いた人

鳥羽 世喜
鳥羽 世喜
エッグ住まいる工房 工事・施工管理担当
音楽や美術などの芸術が好きで単身日本に留学し、建築の道を志したソウル出身の現場監督。二級建築施工管理技士補を持ち、自分自身が自宅をリノベーションした経験の中で悔いが残ったことから、お客様が同じ思いをしないようにと自らの経験なども記事内で語る。